2016年10月12日水曜日

猟師さんから鹿角をわけていただきました



もう10年ほど前のことになりますが、宇治に住んでいたときのお隣が猟師さんでした。

本業は左官屋さんでしたが、猟期の週末になれば山を駆け回って鹿やイノシシを狩り、畑を耕し野菜を育て、ミツバチを飼い、時折マムシを見つければ捕まえてマムシ酒を作っていました。

いかにもワイルドで屈強そうに聞こえるかもしれませんが、
とても温和な方で、いつも笑ってらっしゃって、パナマハットがお似合いのお洒落なおじさまです。 

奥さまが切り盛りする小料理やさんに行けば、
「今日は獲って来たばかりの鹿肉があるから、鹿カツつくったで」
「風邪気味ならな、このマムシ酒飲んだらええ。よう効くんやで」
「うちのシシ肉は新鮮で全然臭くないからな、シシ鍋に味噌なんて入れへん」
「梅酒好きやろ? これ20年ものや。もうブランデーみたいになっとるで」
と、あれこれ珍しいものをいっぱい出してくれました。


当時で既に60代の半ばでいらっしゃいましたが、人生の苦楽を共にのり越えてきたご夫婦の会話は人生の面白味に満ちていて、昔話もよく聞かせてもらいました。 

お父さん、お母さん、と呼ばせていただく敬愛するおふたりです。 




先日、久しぶりにお会いしたお父さんは、いつものように顔をくしゃくしゃにして笑ってはりました。


そして、立派に枝分かれした4〜5歳の雄鹿の角を分けていただきました。 



stock : 2  → 1
その鹿角に古材を組み合わせて、オブジェを作りました。 

アクセサリースタンドや、帽子かけ、ディスプレイなどに使っていただけます。


対になった「角のみ」もあります。