先日、森へ出かけたときのこと。
とうとう念願の生物と出会いました。
樹洞から顔を出しているのは・・・ムササビさん。
広葉樹森にはたくさん住んでいるであろうムササビですが、普通の暮らしのなかでは会うことのない森の住人です。
夜は樹間を滑空し、昼間は巣穴で夢の中・・・。
異変を察知すると、安全確認のために洞穴から顔を出して周囲を伺うのです。
このときも、穴から顔を出して、こちらをじーっと見つめること30秒ほど。
こちらも身動きしないまま見つめ返します。
そのうち眠気にひきずられるようにして、少しずつ頭が沈んでいき、ぽとりと巣穴のなかに落ちていきました。
このひとときの記憶は、心の奥にそーっと仕舞っておこうと思います。
ふとした折に、
「あの樹洞で、今もムササビが眠っているのかな」
「今頃、夜空を滑空しているのかな」
そう思い出すだけで、一服の清涼剤のように晴れやかな気持ちにさせてくれます。