古道具屋をしていると、カケた器に山ほど出会います。
それこそもう、星の数ほど。
そしてたどり着いてしまった漆の世界。
3年前に日置美緒先生の教室で一通り教えていただいたのですが、想像以上に難しくて奥深い世界でした。
一層ずつ漆を塗り重ねていく根気強さ、目に見えない微細な凹凸に気を配る繊細さ、失敗したら最初からはじめる忍耐強さ。
いずれも私には多く備わってない資質なので、漆と仲良くなるにはまだまだ長い時間が必要そうです。
それでも尚、目の前には直してほしそうな器たちが列をなして待っていて。。。
オフシーズンの冬のうちにと、久々の作業を進めています。
(手順や感覚をはっきり思い出せない時には、「金継ぎ図書館」というサイトにお世話になっています。本も色々試したけれど、このサイトが一番詳しくてわかりやすいと思います。)
これは波千鳥のデザインが絶妙で、ラインの美しい盃洗。
陶土がやわらかくて、珉平焼のような雰囲気。
最後に、蒔いた金を鯛の歯でキュキュッと磨く作業が一番好きです。
数ヶ月かけた労力が報われる瞬間。
まだまだ下手な技術で申し訳なく思いつつも、
新しい場所で可愛がってもらうんだよ、と送り出してあげられることが嬉しいです。
冬季のオフシーズンは予約制で営業中ですが、2月24日は営業日として開けさせていただきます。
3月の営業日につきましては追ってブログに発表させていただきますので、しばらくお待ちください。
あるいは、スケジュール発表の前にお問い合わせいただいても結構です。